2009年夏、J-School学生6人が瀬戸内海に浮かぶ直島と豊島(両島とも香川県)でインターンシップに取り組みました。テーマはアート・環境・地域。12月号は、学生が島の人々を取材して作成した「直島・豊島新聞」をお届けします。
ベネッセコーポレーションの福武總一郎会長(63)が、2009年9月6日午前、直島福武美術館財団広木荘において、早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコースの学生6人のインタビューに応じた。主なテーマは「ジャーナリズムについて」。
「郷土のこととなると、魚が水を得たように元気になる。郷土自慢ならいくらでもできる」。はつらつとして81歳には見えない高橋昭典さんは、2004年に発足した直島町観光ボランティアガイドの会の会長である。直島のお年寄りは、皆元気だ。
観光地に居住する人にとって、「観光客がマナーを守るか守れないか」というのは一番悩む問題だ。観光客が増えると、地元の観光事業にも経済にもプラスの面がある一方、観光客が増加するにしたがい、環境にマイナスの影響がでることが予想される。来島者は増えて賑やかになったが、マナーは低下した、という事態は避けたい。
古い町並みが残り、「家プロジェクト」が展開される直島・本村地区で、「和cafeぐぅ」はその一角の古民家を利用して3年前に開店した。高松市にある香川大学の学生たちが出資し、自分たちで店を経営する「学生ベンチャー」のカフェがある。三代目店長、下田達郎さん(22)に話を聞いた。
直島町本村農協の横の細い路地を入ると、たたみ二畳ほどの小さなお店がある。児島彰さん(65)、利子さん(61)夫妻が経営する「よいち座」では、ギタリスト、バイオリニスト、ダンサーなど、かわいい笑顔の空き缶たちがお客さんを迎えてくれる。
来年の海の日、直島、豊島、犬島など瀬戸内海の7つの島々を舞台に、「海の復権」をテーマとした瀬戸内国際芸術祭が始まる。100日間の会期中、約30万人の来場者が見込まれる中、主会場となる直島には、増加する観光客の車対策という大きな課題が浮上している。
香川県豊島で25年の歳月を経て住民と県が最終合意した産業廃棄物不法投棄事件。最終合意から9年経った今、得られた教訓の風化に危機感を持つ人がいる。廃棄物対策豊島住民会議議長を務めた、豊島生まれの砂川三男さん(81)である。
豊島の家浦港の近くに「シーサイド大西」というカフェがある。1977年に開店し、産廃問題で揺れる豊島の歴史をともにしてきた。女主人として一人で「シーサイド大西」を経営する大西妃佐子さん(69)に、豊島の30年について聞いた。
瀬戸内海の島々の中で自然に恵まれている香川県に所属する豊島(てしま)。高度成長時代に、戦後最大級の不法投棄事件が発生したことを知る人は少ないだろう。今後世界がうらやむ楽園を作るために、島民たちは今豊島棚田の再生に奮闘している。
瀬戸内海の七つの島を主舞台に「アートと海を巡る百日間の冒険」が始まる。「海の復権」をテーマにした瀬戸内国際芸術祭で、七つの島々ではそれぞれの特色 を生かした事業が展開される。豊島では「水」をコンセプトにした新たな美術館が建設される。
豊島は、清水がこんこんと湧く棚田の美しい島だ。しかし産廃問題の解決のため、島民が産廃の現状を語りマスコミ が取材に来ればくるほど「豊島=産廃」のイメージが強くなった。島民の必死の活動によって産廃問題が解決へ向かうのと引き換えに、豊島は風評被害によって農業を失った。
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※これらの記事は、09年夏の「直島・豊島インターンシップ(ベネッセ、直島福武美術館財団など協力)」で、瀬川至朗先生の指導のもとに作製しました。